会社の書類は、決算のたびに少しずつ増えていきます。何年分を残す決まりなのかを確かめておけば、捨ててよい書類と残す書類を分けられ、書類棚の空きも作れます。
この記事では、主な書類の保存期間を法律ごとに整理し、事務所に入りきらない分をどこにどう置くかを書きます。保存期間は2026年10月時点の法令にもとづいて書いていますが、会社の状況によって変わることもあるので、最後は顧問の税理士や社会保険労務士に確かめてください。
法人税法で決まっている期間
法人は、帳簿と、取引に関して作ったり受け取ったりした書類を、確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存しなければなりません(国税庁 No.5930 帳簿書類等の保存期間)。
- 帳簿の例:総勘定元帳、仕訳帳、現金出納帳、売掛金元帳、買掛金元帳、固定資産台帳など
- 書類の例:棚卸表、貸借対照表、損益計算書、注文書、契約書、領収書など
青色申告で欠損金(赤字)が出た事業年度の分は、10年間になります(平成30年4月1日より前に始まった事業年度は9年間)。
会社法で決まっている期間
株式会社は、会計帳簿とその事業に関する重要な資料を、帳簿を閉じた時から10年間保存しなければなりません。貸借対照表や損益計算書などの計算書類と附属明細書も、作った時から10年間です(会社法 第432条、第435条)。
法人税法の7年より長いので、帳簿と決算書は10年を目安にしておくと、どちらの決まりにも合います。
労働基準法で決まっている期間
労働者名簿、賃金台帳、出勤簿などの労働関係の記録は、労働基準法で5年間の保存が決まっています。ただし、当分の間は3年でよいとする経過措置があります(労働基準法 第109条、第143条)。
給与の計算に使う書類は、源泉徴収の関係で税法の保存期間がかかるものもあります。迷うものは長いほうに合わせておくと安全です。
主な書類と保存期間の目安
| 書類 | 保存期間の目安 | 根拠 |
|---|---|---|
| 総勘定元帳、仕訳帳などの帳簿 | 10年 | 会社法(法人税法は7年) |
| 貸借対照表、損益計算書 | 10年 | 会社法 |
| 契約書、領収書、注文書 | 7年(欠損金が出た年度は10年)。会社法の「事業に関する重要な資料」に当たるものは10年 | 法人税法、会社法 |
| 労働者名簿、賃金台帳、出勤簿 | 5年(当分の間は3年) | 労働基準法 |
事務所に入りきらない分の置き場所
保存期間のあいだ、書類は「すぐ出せる状態で」残しておく必要があります。税務調査で求められたときに、どの箱に何年分の何が入っているかが分かることが大切です。
たとえば、直近1〜2年分は事務所に置き、それより古い分を外に出す、という分け方ができます。外に置くなら、次の点を確かめておきます。
- 箱ごとに、書類の種類、年度、捨ててよい年を書いておく
- 鍵がかかり、関係者以外が入れない場所にする
- 紙は湿気に弱いので、空調のある屋内に置く
- 必要になったときに、すぐ取りに行ける距離にする
書類を入れる箱は、A4の書類箱(文書保存箱)がそろえやすく、積んでも崩れにくいのでおすすめです。
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紙の書類が湿気で傷まないようにする準備は、収納室に入れる前にやっておきたいカビ対策も参考にしてください。

